デイサービスの機能訓練指導員

個別機能訓練加算と運動器機能向上加算は兼務で算定は可能か?!

今回の記事では反響が多かった運動器機能向上加算と個別機能訓練加算の人員基準の違いについてお伝えしていきたいと思います。

最近では私のように柔道整復師や理学療法士・作業療法士が機能訓練指導員として専従で配置されているデイサービスも多いですが、今回は看護職員の配置を中心としたデイサービスの例をあげていきます。

反響が多かった記事

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看護職員の看護業務・機能訓練業務の兼務には注意が必要!!

多くのデイサービスが機能訓練指導員として看護師を配置しています。

少し遡ります。
介護保険法は3年に一度改正があり、2015年の改正から小規模デイサービスは地域密着型(定員18名まで)に統合されました。

それまでは看護師は11名以上の定員から専従で1名の配置が必要であり、小規模のデイサービスはその限りでありませんでしたね。

この頃、デイサービスが毎年毎年増え続けていたことが未だ記憶に新しいです。

現在は4万3千箇所ほどで推移しているようです。

実はこの2015年の改正のタイミングから定員数が11名以上のデイサービスであっても看護師の専従での配置が必須ではなくなりました。

必要に応じて近隣事業所の看護職員であってもデイサービスと連携が取れる体制を確保していれば配置自体は必須ではないということになり、これまで専従の看護業務を中心として配置されていた看護師は機能訓練業務にシフトしたケースが多いと思います。

つまり、看護師の配置を満たしつつ機能訓練加算の算定は基本的に可能です。

今回は人員基準を中心に触れていますが、実際はコンプライアンスや計画書の作成・評価などやらなければならないことはそれなりにありますので、よろしければ別の記事もご覧になってください。

機能訓練加算なら全部算定できるの?!

皆さんも知っての通り機能訓練にまつわる加算が複雑です。

大きく括ると

  • 要介護の方=個別機能訓練加算Ⅰ、個別機能訓練加算Ⅱ
  • 要支援の方=運動器機能向上加算

の算定が中心になると思います。

ケース1
週に5日勤務且つ1日あたり8時間勤務の看護職員が1名配置されているデイサービスで加算を算定する場合(この方が休みの日だけ応援体制が取れている)・・・このケースでは1日を通して個別機能訓練加算Ⅰor個別機能訓練加算Ⅱのいずれかが算定できます。
このケース1のポイントはどちらかの加算を1日あたりで算定は可能となりますが、2つ以上の加算が同日では算定が出来ません。

ケース2
ケース1のデイサービスが中重度ケア体制加算を算定している場合・・・このケースでは中重度ケア体制加算の配置基準で1名の専従の看護職員が必須となりますので、機能訓練加算を算定できる余地はありません。

ケース1とケース2の注意事項とポイント
皆さんも既にお気付きかもしれませんが、日毎の体制・関わりが必要となる中重度ケア体制加算、個別機能訓練加算Ⅰ、Ⅱについては社員の看護職員が休みの日は算定できません。
現場の目線では最低限の人員体制で日毎に算定が必要な加算は看護職員の出勤状況に依存してしまうため算定が困難となります。(取れる日、取れない日が事業所の都合だとケアマネージャーからは嫌がられます笑)

また、運動器機能向上加算についてはどうでしょうか?
こちらは包括点数→月まとめの報酬になります。
運動器機能向上加算を算定する上で、本来の業務である健康管理や必要に応じて行う利用者の観察、静養といったサービス提供にとって支障がない範囲内であれば看護職員が看護業務と兼務してもこの日1日をみたときには運動器機能向上加算も算定可能という見解です。

しかし、ケース1のように1週間のうちに専従の看護職員が配置できない日があるということからそもそも運動器機能向上加算自体が算定できません。

つまり、ケース1のように常勤の看護職員1名のみの配置の場合は機能訓練にまつわる加算自体が難しいこととなります。

補足するとプラスで非常勤の看護職員が1人〜2人いても安定的に個別機能訓練加算や運動器機能向上加算を算定することは困難な状況だと認識しています。

加算算定には人員基準はもちろんのこと、個別機能訓練加算であれば計画や評価以前に居宅訪問が前提であり、運動器機能向上加算も毎月のモニタリング、長期目標と短期目標を見直すサイクルが個別機能訓練加算よりもタイトなため、おそらくまともに算定が出来ないこととなるでしょう。

私の見解では小規模・通常規模の事業所での算定率が低い原因はここにあります。

単価が低い割りに労力は大きく、人員の配置基準も複雑なのが実態です・・・

小規模・通常規模でもオススメする加算

2021年の介護保険法改正に向けての社会保障審議会でも個別機能訓練加算ⅠとⅡの実施実態に差がないことから双方を合わせて、算定しやすくするような案も上がっていますが、制度設計上の問題+ケアマネージャーが毎月提供表から予定を立てる兼ね合いを考えると、なかなか難しい状況に変わりないと予測します。

仮に個別機能訓練加算ⅠとⅡが統合されたとしても、算定する事業の母数を増やしたいのであれば掛け合わせた報酬が現行の個別機能訓練加算ⅠとⅡを足した報酬額よりもアップすること、計画書を含むもろもろの管理が要点は抑えた上で簡素化されることが算定事業所が増えるポイントとなるのは間違えありません。

この辺りを厚労省は結果的に複雑化させて終わらせてしまうのだろうと期待はしていませんが・・・

そんな中で算定をオススメする加算は口腔機能向上加算です!

月に2回のスクリーニングから算定回数も月に2回ということで、大きな負担なく一定のニーズはどんな利用者からもあるため算定がしやすい印象です。

本格的に言語聴覚士や歯科衛生士を配置しなくても、看護職員が口腔ケアの基本に触れ、その方の在宅状況も把握しながらスクリーニング・モニタリングと実施していく。

その上で次に算定する余地があるのは中重度ケア加算になります。

看護職員を中心として加算算定を考えるのであればこれらの加算が良いと感じています。(人員基準以外の要件もあります。)

先述したように機能訓練にまつわる加算は複雑化しています。

運動器機能向上加算周辺でも事業所評価加算や選択的サービス複数実施加算なども算定を拡げる余地があり、そのほかにADL維持等加算・生活機能向上連携加算も新しいポイントとしてはあり、これらを正確に把握し、コンプライアンスを遵守しながら算定するのは限界があります。

ですので、まずは現在の人員配置で負担なく、利用者さんのニーズにも沿い算定できる加算に手を伸ばすこととと、2021年度の介護保険法の改正でどのように機能訓練指導員が関わる加算周辺が変わっていくかに目を向けることをオススメします!

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